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サブウェイで食べたピザ

ピザの出前を始めてとったのは、母親の葬儀を終えた日だった。生きている間に人間だったら、絶対やったらいけないよ!という人非人度ばかりを述べたてる者に、そんな風に釘を刺されていたからである。葬儀で疲れていたからか、葬儀場から帰り着き、ピザの出前をとった。家族みんなでピザを食べたのだが、いつもより静けさが滲みシンとしていた。一人じゃない。家族でピザを食べながら、わけもなくそんな安堵に浸っていた。生きている!というのが口癖の幽霊がいたのだが、幽霊だからかその狂った貧乏論から一目散に逃げ出すことにしていた。逃げ出すことで何か捨てて逃げていきおったと述べていたが、実際は隙をついて何か盗んでやる!!!とまるで歪んだ子供のように言っているのが丸聞こえだった。その幽霊の口癖が生きているからだ!だった。その異常性を垣間見るたびに生きているってどういうことだろうと議論が起きた。それと同じだろう!と罵られたが、葬儀の前後に人はどんなことだろうと議論になった。ウェルズの小説を読み、死したことに気付かない報せを受けないものにとって、死者が変わらず生きている人として存在するというようなことから議論になった。同じはずだろう!と叫ぶ日本人に恐怖しない人はいない。一つでも意味を見つけようという流行歌があるが、見つかるだろうか?
テックアカデミー