マンションの寿命を考慮する際に注目すべき要素には、物理的な側面と経済的な側面があります。
まず、物理的な寿命は、建物の構造や改修の実施の有無によって異なります。
国土交通省の2013年のデータによると、一般的な鉄筋コンクリート造のマンションは平均して約68年後に取り壊されることが一般的です。
ただし、同じデータによると、この種の建物であれば最大で150年間使用可能であり、定期的な改修工事を行うことによってさらに耐用年数を延ばすことが可能であることも明らかにされました。
物理的な寿命だけでなく、マンションの寿命を考慮する上で資産的な観点も重要です。
「法的耐用年数」という概念も存在し、これはマンションが適切に価値を維持し続ける期間を指します。
この記事では、物理的な寿命を考慮する際に留意すべきポイントについて説明しています。
それでは、物理的な寿命を左右する要素について詳しく見ていきましょう。
参考ページ：不動産購入中古マンション購入時の注意点！耐用年数にも注意！
先ほども述べた通り、マンションの物理的な寿命は「物理的耐用年数」によって決まります。
物理的耐用年数とは、建造物がその機能を果たすことのできる期間を意味し、建物の構造状態に応じて変動します。
物理的な寿命を左右する要素は以下の通りです。
1. 耐震基準：日本では地震の影響で建物が倒壊するリスクが高いため、建築基準法によって耐震基準が設けられています。
耐震基準は、地震が発生しても建物が倒壊や損壊しないようにするための基準であり、1981年6月に建築基準法が改正され、これに基づき定められました。
マンションを購入する際には、その耐震基準を確認することが非常に重要です。
2. 旧耐震基準：以前の耐震基準では、1981年5月まで「震度5強の揺れにも耐える」とされていました。