宝くじで1億あたったら、新しい生活を始める。
会社の人に知られないように、ひっそりと、近くに引っ越しする。
便利だけど、本音は、引っ越しが面倒でお金がないから、ずっと住んでいたこの部屋を引き払う。
パソコンは何度も買い替えたが、パソコン机、ダイニングテーブル、ソファ、ベッド、みな家具は疲れて色あせて、10年は使っている。
みんな一気に、お別れをして、命を終えてほしい。
数は多いけれど、着たい服は、驚くほど少ない衣類もそのまま焼却。
全ての処分費用で30万。
こうしてみると、本当に大切なものはごくわずか。
スーツケース一個で十分。
そのスーツケースをもって、月20万円で家具付きの広めのワンルームを借りる。
敷金礼金などで年間280万ぐらいかかるから、20年住んでも5600万。
まだまだ余裕がある。
インターネットの環境を整えたら、会社の仕事も副業もできるから、
平然と新生活を始められる。
この際だから、普段着も仕事着も、まるっと買い換える。
自炊もしないから、調理器具もいらない。
寝具は眠りやすさを重視して奮発して、でも5万位。
捨てる費用に、新しく借りる部屋、ほんのちょっとの身の回りでせいぜい100万円使えば、
新しい生活を始められる。
一見ちょっと住む場所が変わっただけ、着ている服が新しくなっただけ。
でも、心は自由。
賃貸だから、いつだって、引っ越しできる。
貯金通帳を見ながら、何をするか、ニヤニヤする自由を満喫する。