音羽先生と喜多見先生の妹、妊婦と国会議員の患者の4人が病院のエレベーター内に閉じ込められ、煙が充満するなか、とりあえず届けられた酸素マスクで凌ぎながら救助を待つ中、胎児の心拍が落ち、仮死状態で生まれるかもしれないという状況の中、国会議員の自分は優先して助けられるべきだと考える感覚にイラッときた。
そんな中、救助にかかる時間を逆算し、エレベーター内で帝王切開、エレベーターが開いた瞬間に必要な処置がすぐにできるよう指示を出す喜多見先生は、相変わらずカッコよかった。
自分さえ助かればいいという自己中な国会議員のせいで、意識を失いかける音羽先生のもとにエレベーター天井から舞い降りた喜多見先生は、こういうときのために普段から身体を鍛えているのだと思った。
そして、胎児を助けるため、その母親を助けるため、自分が手術できるように酸素マスクを抑えていてくれたら、あなたの株も上がると国会議員を上手くたしなめ、誘導するところは、医師としての技術的だけではなくコミュニケーション力やスマートな判断あってのものだと感心した。
酸素不足で、自身も患者として治療が必要なほどの状態にあった音羽先生が、官僚として口止め料をその母親に渡しに行く場面は、内心では医師の仕事に魅力を再確認しつつも、気持ちを切り替え、官僚として仕事をしなければいけない複雑な心境を感じ、早く官僚なんて辞めてほしいと思った。